写真について

撮影基準

管理者である永尾信幸が103系を撮影する基準は「質は問わないので、できるだけ多くの形態を記録したい」です。
普通は質を追い求めベストな1枚を得るために努力するものですが、私の写真撮影に対しての考え方は「より多く」を重要視している点、あらかじめお断りしておきます。
本来より多くの撮影を行ったとしても質の高いものを残すように心がけるべきでしょうが、現状としてその状態には至っておりません。
これら、質を問わない写真について、私は通常の形式写真と区別する意味でも「記録形式写真」と名付けております。
かみ砕いて言えば「形態記録を目的として、通常の形式写真よりも条件を緩くした形式写真風の写真」という意味です。
ですので、車両の中間に架線柱のポールが立っていたり、ホームの影が車体に掛かっていたりしても、写真からその車両の番号が読みとれる状態であれば可としたものなのです。

目的は?

「車両ごとのバリエーションをたくさん記録したかった」というのが目的として一番大きいです。
例えば非冷房時代と冷房改造時代では、外見上も屋根上にクーラーの室外機が載っていますし、車体側面には行先表示器がついています。
また同じ車両でも色が変わるだけでイメージはがらっと変わります。
そういうバリエーションを1枚でも多く残したかったのです。

露出補正について

私の撮影した写真は、機材のトラブル・自らの未熟さなどもあって露出不足が多いです。
特にリバーサルフィルムを多用していたために、補正するのも限度があります。
当時は現像だけしてプリントしなかったために、床下の露出不足についてはあまり気になりませんでした。
また、自分自身も「番号が確認できれば良い」という基準で写していた事から、床下を含めた記録をきっちりと行うと言う所まで配慮できませんでした。
露出アンダーな画像については、フォトショップである程度補正していますが、当然クリアな画像にはならない点、あらかじめお断りしておきます。

今後の方向性について

記録というものは、様々な視点があってよいと思う。
現在、車両の側面を真横から撮影する取り組みを進めている。
また、通常の形式写真についても、車両を箱と見立て、その箱の4隅から撮影する事で、今まで記録が難しかった「妻面」の情報も記録できるようにしたいと考え実践しております。
真横撮影は「サイドビュー」車両の4隅からの撮影は「全方位撮影」と呼称しております。
また、屋根上の状況も記録できればと思っていますが、今のところ「車両番号が認識できて、屋根上を記録しながら数を稼げる方法」というのが思いつかないために現在は準備中になっております。

サイドビューの取り組みについて

1998年頃   35ミリカメラに20ミリの超広角レンズを購入
1998年 9月 フジフィルムよりパノラマ機能のついたTX−1が発売され調査に入るが、水平画角が足らないので却下
         フジの6×12や6×17・6×24等のパノラマカメラについても調査するが値段が高いので却下
1999年頃   パノラマ機能のついた35ミリカメラを購入し20ミリ広角レンズとセットで使用(周辺光量の問題が明らかになる)
2000年頃   パノラマ機能のついたAPS一眼レフカメラを購入
2003年 1月 デジタル一眼を購入しレンズの焦点距離が1.5倍になる関係で一時期サイドビューを封印
2004年10月 12ミリ〜24ミリの超広角ズーム(デジカメにつけると18〜36ミリ)を購入しサイドビュー撮影を復活
2005年 8月 10ミリ〜20ミリの超広角ズーム(デジカメにつけると15〜30ミリ)を購入しサイドビュー撮影を本格化
2005年12月 かけやまさんのサイトでDVを使った画像切り出しがあったので、同じ事がデジカメの連写で出来ないか調査(継続審査中)

全方位撮影の取り組みについて

1999年頃   レイルマガジンの掲載記事の件でネット上で各種の非難を受けたが、調査も片側しかしていないという意見があり両面への意識が強まる
2003年 7月 105系の全車撮影に先立ち、全方位撮影にて行う事を決定
2003年10月 103系についても全方位撮影を開始

車両の撮影位置について

今では全方位撮影を行っている関係から、先頭車を後位側から写すというのも違和感が無いのですが、レイルマガジンで連載をした時に「先頭車を後ろから写すとは何事か」というおしかりの言葉を多数受けました。
これに関しては車体に書かれているその車両の配置区所を示す電略を記録する意図があるのです。
どうも「先頭車は顔を写さなければならない」という固定概念が強すぎるがために起こった批判だとは思うのですが、過去の概念にあまり縛り付けられたくは無いと私は思っております。

電車区内での撮影などについて

形式写真を電車区内で撮影している方が多いが、これについては悪いとは思わないが、一般的では無いしその都度現場に迷惑を掛けるので、極力避けた方が良いのではと思う。
私も国鉄時代は「ちょっと遊びに行く感覚」で淀川電車区などにおじゃましていたが、民営化後はそういう事はしなくなった。
特に第三者災害には各事業者ともに気にしているので、マニアが現場内をウロチョロするのは好ましく無いというの1つの理由です。

2006.-2.-3 Nobuyuki Nagao